PEDRITO MARTÍNEZ

グラミー賞2度ノミネート。NYを拠点に世界を熱狂させる、 アフロ・キューバンのトップアーティスト。圧倒的なパーカッショ ンと力強いヴォーカルで、 伝統に根ざしながら、現代的なサウンドを切り拓き続けている。

PROFILE

ペドロ・パブロ “ペドリート”・マルティネス(Pedro Pablo “Pedrito” Martínez)は、コンガとキューバのヨルバ系バタ・ドラムを専門とする卓越したドラマーであり、力強いヴォーカリスト、そして優雅なダンサーでもある。チャノ・ポソやモンゴ・サンタマリアに連なるコンゲーロ/バンドリーダーの伝統を受け継ぎながら、独創的なアプローチと圧倒的な演奏力によって、現代のコンガ奏法を革新してきた。
1973年9月12日、キューバ・ハバナの音楽の歴史で名高いカヨ・ウエソ地区に生まれる。11歳の頃からルンバや宗教儀礼の場で歌い始め、ロマン・ディアス、パンチョ・キント、フェリペ “プピー”・インスアらに師事。ハバナではYoruba Andabo、Clave y Guaguancóをはじめとする複数のフォルクローレ・グループで活動した。
1998年秋にニューヨークへ移住すると、瞬く間にパーカッショニスト/シンガーとして高い評価を獲得。アクポン(儀礼歌手)、バタレーロ(儀礼太鼓奏者)として、移住直後からニューヨーク周辺のみならず各地のベンベ(ヨルバ宗教の祝祭的な儀礼)でも演奏を重ねてきた。
共演・レコーディング歴には、エリック・クラプトン、ポール・サイモン、カミラ・カベロ、ブルース・スプリングスティーン、ジョン・バティステ、エルトン・ジョン、デイヴ・マシューズ、スティングらが名を連ねる。さらに、ウィントン・マルサリス、イサック・デルガド、ルベン・ブラデス、チューチョ・バルデス、ゴンサロ・ルバルカバ、アンジェリーク・キジョー、エディ・パルミエリ、ヒルベルト・サンタ・ロサなど、ラテン、ジャズ、アフリカ音楽を代表するアーティストとも幅広く共演。2000年にはラテン・ジャズ映画の名作『Calle 54』に出演し、2003年にはアンドレス・レヴィンとともにYerba Buenaを共同結成、同グループの2作品に参加した。
2005年には自身のバンド、Pedrito Martínez Groupを結成。ニューヨーク8番街のGuantanameraでの演奏を通じてアンダーグラウンド・シーンで大きな注目を集め、毎夜のようにロックやジャズのスターたちが訪れる存在となった。その後もニューヨーク市内で定期公演を継続し、近年はアベニューAのDROMを拠点の一つとしている。
大編成にも匹敵する複雑な音楽をコンパクトな編成で実現するPedrito Martínez Groupは、『The Pedrito Martínez Group』(Steve Gaddプロデュース/Motema, 2013)、『Habana Dreams』(Motema, 2016)、『Acertijos or Riddles』(Immediate Family / Eshuni, 2021)の3作を発表。またペドリート自身も、フラメンコの巨匠カマロン・デ・ラ・イスラへのオマージュとして『Rumba de la Isla』(Calle 54, 2013)をリリースしている。
2019年6月2日号の『The New York Times Magazine』表紙を飾る。グラミー賞に2度ノミネートされ、2000年セロニアス・モンク・アワード受賞、Jazz Journalists Association「Percussionist of the Year」7度受賞。2023年にはAfropop Hall of Fame入りを果たしている。